難しい習慣なら1つ。小さくて、同じ時間帯にできるものなら2つか3つです。 それ以上になると、習慣を身につけているのではなく、チェックリストをこなしているだけです。 チェックリストはまとめて放棄されるので、1つではなく4つの習慣を、 たった1回の忙しい週で失うことになります。
この数は誰が望むよりも少なく、その理由は意志力ではありません。 習慣が完成するのは、注意力を使わなくなったときです。それまでは、どの習慣も同じ限られた資源から引き出しています。
制限があるのは「習慣」ではなく「未完成の習慣」
自動化された習慣(歯みがき、シートベルト、朝のコーヒー)に、コストはかかりません。50個あっても問題ありません。制約がかかるのは身につけている途中の習慣で、毎日判断が必要になります。そして判断こそが、限られた資源です。
この見方で、問いはより役に立つ形になります。「習慣をいくつ持てるか」ではなく、「同時にいくつ身につけられるか」です。しかも習慣化には時間がかかります。中央値は約66日で、習慣によって大きなばらつきがあります。実際の数字はこちらです。
そこで実践的なルールはこうです。新しい習慣は、前の習慣が判断を必要としなくなったときに始める。カレンダーが変わったからではありません。
習慣が5つだと失敗し、2つだと失敗しない理由
仕組みは3つあり、どれも数が増えるほど悪化します。
完璧主義による総崩れ。 5つの習慣を記録していると、完璧な1日には5つのチェックが必要です。忙しい水曜日に2つ逃すと、その日は失敗に見え、失敗に見える日は残りの3つも道連れにします。習慣が2つなら、1回逃しても1回分で済みます。
記録することが習慣になってしまう。 記録に、いちばん小さな習慣より時間がかかるようなら、まず記録をやめ、その後まもなく習慣そのものもやめます。1日のあちこちに散らばる5回のチェックインは、実際に負担になります。
どれが効いたのか分からなくなる。 5つ同時に変えると、どれが効いたのか何も学べません。これは目立たないコストです。1か月が終わると、なんとなく調子がよくなった気はするのに、何を続ければいいのか分かりません。
うまくいく数
1つ:難しい、生活が変わる、または気が進まない習慣の場合。早起き、何かをやめること、周りの人があなたを見る時間帯が変わるようなことなど。全注意力を向ける必要があり、実際それが必要です。
2つか3つ:小さくて、きっかけが同じで、1日の同じ枠を取り合わないもの。水を飲む、2分のストレッチ、日記を3行書く、は問題なく両立します。どちらも朝7時を使いたい2つは、どれだけやる気があっても両立しません。
「要」になる習慣1つと小さな習慣1つが、最も確実な組み合わせです。ほかの習慣を引っ張ってくれる習慣(睡眠、運動、1日の計画)と、調子の悪い日でも連続記録をつなぐごく簡単なものを組み合わせます。簡単なほうは、チェックがゼロの日を減らすことで存在意義を果たします。
維持している習慣は制限に含めません。 1年続けていることは、チェックを入れるだけのもので、プロジェクトではありません。
習慣を失わずに増やす
落とし穴は、習慣を増やすのがタダのように感じられることです。4つ目は追加した日には何も負担になりませんが、2週間後に、ほかの3つを失わせます。ルールは2つです。
調子のいい日ではなく、調子のいい週に追加する。 日曜の夜に習慣を3つ増やしたくなる衝動は、木曜にはそこにいない人が立てた計画です。
上限に達したら、入れ替えで追加する。 新しい習慣が、いま抱えているどれかより大事なら、入れ替えます。「とりあえず足す」では避けられてしまう比較を、強制的に行うことになります。
無料版は習慣3つまでで、実際にうまくいく数にあえて近づけています。習慣ごとに専用の30日グリッドがあり、終わりのないリストに加わることがないので、完了という状態が実際に起こり得ます。
できること30日という枠と、上限が役立つ理由
終わりのないリストは増える一方です。何も完了しないので何も外されず、1年後には習慣が11個あって、チェックするのは4つです。
期間を決めると、約束の形が変わります。「これを30日間やる」には終わりがあるので、負担の大きいことにも「はい」と言えます。さらに自然な見直しのタイミングができ、続けるか、やめるか、別のことを始めるかを決められます。この見直しは、終わりのないリストでは得られません。
数も自然に制限されます。30日チャレンジが同時に3つなら、はっきり3つです。「取り組んでいる習慣」ではそうはなりません。
すでに多すぎる場合
リセットしないでください。次のようにします。
- すべて書き出し、それぞれを「自動化」「進行中」「願望」に分類する。 自動化されたものは残し、記録をやめます。願望のもの、つまり2日続けてやったことがないものは、リストから完全に外します。それは習慣の服を着た意図にすぎません。
- 残ったもののうち、2つを選ぶ。 波及効果がいちばん大きいものと、いちばん簡単なものです。
- 残りは「あとで」というリストに日付つきで置いておく。 諦めたのではなく、順番待ちです。日付を書いておくことが、日曜にまた追加してしまうのを防ぎます。
- 2週間続ける。 2つとも続いていたら、3つ目を追加します。
多くの人は、手順1だけでリストが半分になります。少なくとも2つの習慣は、実際にやっていたことではなく、やったことにしたかったことだったからです。
本当に続けられる数
行動に移せる1行がほしいなら、これです。進行中の習慣は2つ持ち、そのどちらかが判断を必要としなくなったら3つ目を足す。 10個の習慣を1週間続けても何もしないよりはましですが、2つの習慣を1年続けるほうがどちらにも勝ります。そして3月になっても手が届くのは、そのうち片方の結果だけです。